企業や団体がソーシャルメディア(SNS)を利用して情報を発信するのは一般的ですが、そのような場合、個人のアカウントでの情報発信と違い、ある程度のルールを策定することが必要です。企業・団体の危機管理も含め、リスクを負わないために、企業・団体はあらかじめ、どのようなSNS運用のルールを定め、従うべきでしょうか。
ソーシャルメディアポリシー、ガイドラインとは?
ソーシャルメディアポリシーは、企業あるいは団体として、SNSで情報を発信するにあたって、SNSをどのように扱うのかを定めるポリシー、ガイドラインです。
ソーシャルメディアポリシー、ガイドラインには何を書く?
ソーシャルメディアポリシー、ガイドラインとは大まかにいうと「自社、あるいは自社スタッフが、SNSで情報を発信する場合のルール」です。個人や個人事業での情報発信の場合でしたら、個人の責任で済む話でも、企業や団体での情報発信となると、事前にルールを決めておくことが必要です。
もしも、SNS運用についてのルールが決められていない場合を想像してみましょう。
曜日によって担当者が変わったり、部署によっても担当者が異なる場合はあると思いますが、それぞれの担当者が異なる判断基準で運用してしまうと、何かトラブルがあった場合のリスクが高くなってしまいます。
特に、従業員が無茶な行動などをしてそれをソーシャルメディアに掲載し、批判が集中したりする場合が近年、事件として取り上げられました(炎上、といわれます)。炎上してしまった場合、どうすれば良いでしょうか。炎上への対策をあらかじめ決めておくことは、とっさの判断で誤った判断をしないためにも、重要です。
炎上しないような運用体制を定めるのはもちろん、万が一何か起きてしまった場合にどのように対応するべきなのか、事前に決めておきましょう。
決めておきたい主な項目としては、以下のような内容があります。
企業・団体のSNSとの関わり方(企業・従業員のアカウント)
企業・団体は、どのような「目的」で、どのようにSNSアカウントを運用するのかを規定します。従業員が就業時間内、あるいは就業時間以外であっても、SNSを利用する場合に気をつけるべき点も明記します。
アカウント運用のポイント(推奨・禁止事項)
論争的な話題(政治的、意見の分かれやすい話題等)は扱いを慎重に、又は扱わない。事実関係の確認(例えば、誰々が亡くなった、等は必ず確認)を徹底する。などの禁止事項を規定しましょう。
逆に、企業・団体のアカウントとして、推奨したい投稿などについても規定しましょう。
炎上対策(アカウント監視・発生時の対応)
企業や団体に対するクレーム、投稿内容に関する過剰なシェア、炎上などが発生した場合は、誰に連絡するか、対応するのはどの部署か、などの想定できる範囲で対応について規定しましょう。
その他、その業界特有の事項
企業や団体の属する業界ごとに特有のことはありませんか?もしあれば、それらについても規定しましょう。
参考になる他社のソーシャルメディアポリシー
企業や団体が、改めてソーシャルメディアポリシーを策定する場合、ゼロから考えるのは大変です。そのような場合は、同業他社や、異業種であっても他社の事例を参考にしてみるのはいかがでしょうか。
参考:https://ferret-plus.com/curriculums/9855